2006-07-23

サバイバルの旅 Survival journey

サバイバルの旅 Survival journey

「地球を歩く、木を植える。これぞ究極のサバイバル・ジャーニー」

僕は三年前から地球を歩き、木を植える旅をしている。ある男との出逢いによって。

6年強のサラリーマン生活の後、二千年の夏に僕は放浪の旅に出た。

三十年弱ニッポンで暮らして来た自分の常識は、果たして「地球人の常識」と同じなのだろうか。三年弱の海外勤務を含む商社勤務中にそんなことを感じ始めた。

「常識」とは「一般人が持ち、また、持っているべき知識、理解力、判断力。」とある。

ニッポンでは家に上がる時は靴を脱ぐのが常識だが、他の国では違う。地域、地域で違う常識の平均値が「地球人の常識」だとすると、そんな「地球人の常識」を身に付けた人間になりたいと僕は感じている。

人生は一度きり。僕は「地球人としての常識」を探りに旅立つことを決意。先ず目指したのは自分の生まれた国、アメリカだった。

インド、ネパール、ザンビア、オランダ、スペイン、フランス、ドイツ、メキシコ、キューバ、ドミニカ共和国、ベネズエラ、ブラジル、ボリビア、ペルー、アルゼンチン、南アフリカと放浪して三年近くがあっという間に過ぎた。

僕の生活は、いかに効率的に利益を上げるかが重要であるサラリーマンの生活(僕の居た職場環境はそれが重要だった。)から、いかにその土地の人、文化、自然に接するかが重要な旅人の生活に変わり、興味の対象も自ずと人、文化、そして自然に向いていった。

そんな時、南アフリカで偶然に出逢ったポール・コールマン氏は16年間で39カ国、4万5千キロを歩き、木を植え続けている。今、彼は20世紀に亡くなった全ての戦争犠牲者一億人の為に、一億本の木を植えるべく母国英国から中国までの徒歩の旅を続けている。

僕もアフリカで彼と活動を一年間共にした。ジンバブエとザンビアを歩き、木を植える旅だ。

ポールは船乗り、ある英国貴婦人の運転手だった期間を含めて実に三十年以上地球を旅している。
その「地球人としての常識」を備えた彼が世界の皆に訴えかけるメッセージ。

'Let us stop killing, let us start surviving.'

僕流に分かり易く言えば、「命の奪い合いを止めて地球に命=木を与えよう。」という、とてもシンプルでダイレクトなメッセージ。僕はこのメッセージに共感する。

このメッセージが「地球人の常識」になる日がはやく訪れて欲しい。そんなことを思いながら、僕も歩き、木を植えている。

リュックに生活の全てを詰め込み、テントを持たず、学校の軒先、神社などで野宿しながら、時にはご好意で民泊、宿泊もさせて頂きながら目的地を目指す。旅が続くにつれて、リュックの中身も心もシンプルになってくる。

その日の寝床、食料の確保が1日の重要な仕事となる「自分自身のサバイバル」をしながら、木を植えて「地球のサバイバル」を訴えかける。

「地球を歩く、木を植える。」

これは究極のサバイバル・ジャーニーではないか。そんなことを感じながら、僕は今、北海道から東京を目指して歩き、木を植えている。

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