« 2012年7月 | トップページ | 2012年9月 »

2012-08-10

たべること

一ヶ月程のビザ更新の旅を終えて、数日前にラフンタに帰って来た。

チリに移住してきてから、こんなに長い間ラフンタを離れたのは初めて。

でっかいショッピングモールのある都会を久々に訪れた後、信号の無い、砂利道の世界に戻って来る。

冬の間は最寄りの町からのバスも運休していて、最後は知り合いのトラックに便乗して帰ってこられた。

不便極まりないけど、戻って来るとホッとしちゃうラフンタ。

戻って来て一つ発見した。

ラフンタで入れるコーヒーは美味しい。

水が美味しいってこと。

ずっとここに居ると気がつかないけど、離れてみて分かる良さ。

旅には色んな発見があるな。

最後に訪問した港町、プエルトモントでは海産物三昧した。

魚市場に行くと、生きてる蟹が三匹で二百円ほど。

ここぞとばかり、魚介類をたべまくる。

ダイスケさんのやっているお寿司屋さん、「大和」にも数回。

昔は旅に出るとお土産屋さんなんかを見るのが楽しみだったけど、今の興味は「食」。

美味しいものを食べるのは幸せでございますね。

町に行くと赤ワインの種類も豊富で、ついつい昼間から。

なんて旅をして戻ると、なかなか普段の食生活に戻れず、今日も昼からワイン飲んじゃおうか。と思いつつ、

今日書きたいのは、旅の間に出逢った素晴らしい本のこと。

エルボルソンの、のうじょう真人にお世話になった時に読ませてもらい、目からウロコ!

検索してみると、この本を読んだ感想を書いている人のブログを発見したので、勝手にリンクしちゃいます。

「食べること、やめました」

食べる楽しみはこれから年を重ねる毎に大きくなってくるだろうけど、その内容は意識の変化と共に変わって来るはず。

そんな、「食に対する意識の変化」をぼくに起こしてくれた一冊。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012-08-04

オカメハチモク

オカメハチモク
アルゼンチンへの小旅行を終えてチリに戻って来た。

ネウケンという町に住む日本の方達に出逢えた。

思い切って訪ねて良かった。

同じ「日本人」というだけで、見ず知らずの方達を訪問して良いものだろうか。

ワクワクの中に、そんな緊張感と不安も入り交じった気持ちでネウケンに到着。

でもそんな心配は、バス停に迎えに来てくれた沖西さんの笑顔と、沖西家での和気あいあいの夕食の後で吹き飛んだ。

その日は期せずして沖西さんの誕生日だった。

息子さんの手作り誕生日ケーキを僕たちも美味しく頂いた。

その息子さんと娘さんは丁度、冬休みを終えて大学のある町に戻る為に、僕たちがバスターミナルに到着したタイミングで、入れ替わる様にバスに乗り込んで行ったところだった。

沖西さんと子供達の会話はスペイン語だった。

それから一週間、沖西さんが協力してくれて、ネウケン周辺に住む日系の計7家族に逢わせて頂き、インタビューを録音させてもらった。

何十年に及ぶ人生の記録を伺うにはもっと時間が必要だと感じた。

今回はその概要を伺った様なものだろうか。

そもそも、何故インタビューをさせてもらったのか。

パタゴニアに来て一年と4ヶ月。

日本を想わない日は無い。

地球の裏側の日本列島のことが気になっている。

物理的な距離と、想いは比例するのかも。

遠いからこそ、そこへの想いは強くなる。

家族のこと、友達のこと、歩きの旅でお世話になった人達のこと、サラリーマン時代にお世話になった人達のこと。

そして日本の行く末のこと。

毎日、日本のことを想いながら、もう一つ、ずっと気になっていることがある。

この、同じ南米大陸に住んでいる日本の人達のこと。

数十年前にこの大陸に来て人生を切り拓いて来た人達。

その人達は日々、やっぱり日本のことを想っているに違いない。

どんな風に?

何を想う?

その想いを、その人に出逢い、インタビューして、記録に残したい。

南米大陸に息づく大和魂の記録。

沖西さんをはじめ、ネウケン周辺の日系の方達が協力してくださったお陰で、今回、その記録作業の第一弾を実現することが出来た。

まだまだ本当に荒削りで、要改善のポイントがてんこ盛りだけど、とにもかくにも一歩を踏み出せたことは本当に大きくて、有難いこと。

皆さんそれぞれに人生のストーリーがあるのは勿論だけど、お話を伺っているうちに、幾つかの共通点が浮かび上がった。

◎想像していた以上に移住生活は厳しく、帰国したい気持ちもあったが、具体的な成果をあげるまでは帰国はしないと決心して踏ん張った。

◎その後、久々に一時帰国してみると、日本の皆が忙しく、時間に追われている様に見えた。

今回逢わせて頂いた方達の多くは、戦後、1950年代に移住を決意。戦後の経済復興が始まる前で、親からの薦めで。という方も居た。

教科書に載っていたアルゼンチンの広大なパンパ(草原)の写真。その一枚から受けた「豊かな大地」のイメージだけを頼りに、高校を卒業したら直ぐ、独り船に乗り込んだ。という方も。

そして、日本への一時帰国の時期は、1980年代後半、日本がバブルで沸く頃に「出稼ぎ」を兼ねて帰国している方が多かった。

バブルに沸く日本。そりゃ皆忙しく働いてそうだ。

「こっち(アルゼンチン)じゃ友達と集まれば「夜通し」が当り前だけど、日本に戻ったら宴会の単位は二時間でしょ。あれが不自然に感じたなー。」

「時間を捉える感覚の違い」

一言で言うと、そこに違和感を感じた人が多かったのが興味深かった。

それは「生活のリズム」って言い方も出来る。

今回、沖西家に一週間お世話になった。

「かもめ」という名前の園芸店を開店して26年になる沖西ファミリー。

下の二人のお子さん達は離れた町の大学に行っていて、歯医者を目指して実践修行中の長女のかりんちゃんと沖西さんご夫婦の3人暮らし。

そこに僕たち家族が居候させて頂いた。

お昼ご飯は午後一時過ぎ。

沖西さんご夫婦は「かもめ」から、かりんちゃんは歯医者のお仕事や色々な用事から、一旦家に帰って来る。

お昼ご飯を家族一緒にしっかり、ゆっくり食べることが、一日の中の大事な「中心軸」になっていた。

逆に晩ご飯は昼よりも軽め。

今回初めて、そんな「生活のリズム」を体験させてもらった。

お天道様の元、家族で囲む食卓。

清々しい。

お昼ご飯を家族一緒にしっかり食べた後、しばし休憩して、午後からの仕事を再開する。

ゆとりのある暮らし。

家族が同じリズムで仲良く暮らす生き方。

そんな大事なことを体感させてもらった。

これが南米大陸のラテン系リズムなのかも。

◎北半球と南半球

◎夏と冬

◎朝と夜

◎島国と大陸

と、日本と南米大陸は色んなものが違う。

だからこそ、その違いを通して見えて来るものがあって、

そこに日本がこれからの世界を逞しく生き抜く智慧が潜んでいるんじゃないか。

「傍目八目」(おかめはちもく)

《他人の囲碁をそばで見ていると、対局者より冷静で、八目先まで手が読める意から》第三者のほうが、物事の是非得失を当事者以上に判断できるということ。

と辞書にある。

だからぼくは、パタゴニアで暮らしながら、折りを見て、南米大陸に住む日本の方達に出逢い、その方の人生を、そして今の日本に何を想うかの話を聞き、記録にとりたい。

そんな風に思っていて、今回のネウケン訪問でその思いが一層強くなった。

今回出逢った皆さん、

一言で言うと、

「たくましい」。

ちょっとやそっとのことでは動じない精神力。

激動のアルゼンチンの歴史を生き抜いたからこその「経験智」を伺えたことは、とっても有難かった。

これから、今回の記録を纏めてみようと思う。

写真:ネウケンで園芸店を営む森山さんファミリー

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2012年7月 | トップページ | 2012年9月 »