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2007-04-05

雪のちらつく奥会津の山中より

はやくも4月。アースデイ東京2007の会場代々木公園到着予定が4月21日。あと17日後に迫った。

只今、湯上温泉の清水屋。「奥会津」と言われる、猪苗代湖の南、日光街道沿いだ。

この3日間、再び全旅連青年部の御協力の下、旅館に泊めさせて頂いている。

歴史が深い会津の山中。一昨日は天栄山の鳳坂峠を越えて会津の山道に入った。峠を越えた途端に気温がグンと下がり、雨が雪に変わり、ヒョウに変わった。風が強い。

一昨日の午前中に双葉郡のやっさんが応援に来てくれて、僕達のリュックを運んでくれて、「途中に廃校になった羽鳥小学校に友達が居るから訪ねたら良いよ。」と言い残し、颯爽と帰って行った。

峠を越え、ヒョウに逢い、震えて歩いていると丁度羽鳥小学校を発見。暖を取らせて頂く。助かった。

神奈川県出身の若林君は郡山の大学に行き、廃校になった小学校で「めばえ工舎」というアトリエを3年前からやっている。

若林君は木の節を使って指輪を作っている。木で色々作っているうちに、節(ふし)に興味が湧いたそうだ。製材の際には邪魔扱いされる節にスポットを当てる。ユニークな発想だ。

廃校の「管理人」という形で、無償で学校の広い敷地を自由に使ってアトリエを開いている。体育館での結婚式の写真はとても楽しそうだった。

木に関係する仕事をしたい一心で大学に入り、その夢を実現させている姿に元気付けられた。暖を取る間の短い出逢いだったが、きっとまた何処かで近々再会出来る気がする。

一昨日は「岩瀬湯本温泉分家」という旅館にお世話になった。こちら、なんと創業1200年。歴史は西暦800年前半の嵯峨天皇の頃に遡る。嵯峨天皇が大病をされて、神のお告げの元にこちらのお湯を京都まで運ばせると病気が全快した。そこで、自分の従者の三兄弟をこの岩瀬湯本に送り、八幡神社と共に湯を管理させた。

この3兄弟の名前は「星」さんで、僕達がお世話になった「分家」のご主人もやっぱり「星」さんだった。で、なんとしたの名前は光(ひかる)さんだった。なんと立派なお名前。

元の3兄弟と、分家した2家族の計5家族が1200年近く、ここのお湯を管理していたそうだ。近年、こちらの「分家」と、もう一家族(本家)の2軒がこちらで旅館を経営しているそうだ。

この岩瀬湯本には50世帯ほどが住んでいるそうだが、その殆どが「星」さん、あとは「小山」さんしか居ないらしい。なるほど、表札をみると、本当に「星」さんばかり。改めて、歴史の深さに驚く。因みに、今日お世話になっている隣町の湯上温泉清水屋のご主人も「星」さんだ。

ここ数日、またまた良い出逢いが沢山あった。

3月末には、歩きの旅をお休みして、一緒に歩いているさっちゃんの実家がある福島県西部の川内村の隣、双葉郡のやっさん宅に2泊お世話になった。初日はさっちゃんのご両親や、近所の方が沢山集まって下さった。

葵ちゃんは浜松から福島に移住して来て、自分で山の中に家を建て、ほぼ自給自足の生活。その様子が「銭形金太郎」で紹介されて、優勝した経験がある。そのビデオを見せてもらいながら、本人の話を聞く。20代の女性が山の中で電気無し(最近やっと入手とのこと)で暮らすバイタリティーに驚く。

葵ちゃんは今年末から、アフリカのブルキナファソーに、ジャイカの農業指導員として赴任するそうだ。

あいさんは「獏原人村」という、こちらも「銭形金太郎」で紹介されている、ほぼ自給自足のコミュニテイーに暮らし、自身は大工さんをやっていて、自分で家を建てた。未だ1歳半の息子、楽人(らくと)君と一緒にネパールの山にトレッキングに行って来たそうだ。

頼もしい女性達に出逢った。

やっさんは宮大工さんで、今創っている神社の手摺を見せてくれた。木材を削り、綺麗な曲面を出す為には、夜、一方向からライトで照らしての作業が必要だそうだ。職人のこだわりが格好良い。

やっさんの家を出発する朝、庭に江戸彼岸桜の苗木を2本植えた。その日、4月1日はたまたま、やっさんのお母様の命日だった。

この4月1日、色々な事があった。

やっさんの家で桜の木を植えた後、さっちゃんのお父さんが建てている山小屋の前にも桜の木を2本植えに行った。その後、さっちゃんのお父さんに郡山まで送ってもらった。

郡山で東京から歩きに来てくれたひろえちゃんと合流。以前に二泊お世話になった郡山温泉で桜の木を3本植えた。

5人で郡山温泉をスタート、夕方、泊まる場所を探していると、木材をトラックに積み込んでいる叔父さんが声を掛けて下さり、その方の家に泊めてくれることになった。

この叔父さん、「佐藤萬吉さん」は炭職人で、こだわりの木酢液を作っている。そして、マタタビ、スグリ、杏など数々の自家製酒を造っていて、次々に飲ませてくれた。中でも、スズメバチが数百匹入っている酒は凄い味がした。

3箇所で木を植えて、新しい仲間が増えて5人で歩いて、萬吉さん宅でご自慢の自家製酒を沢山頂いて、4月1日のエイプリルフールの夜は、夢見心地で過ぎていった。

萬吉さんのお宅を出発して、会津の山の中を目指す4月2日、もう一人の仲間が加わってくれた。NHKで「おはよう日本」という朝のニュースを作っている神代さんが、取材の下調べの為に、お休みを使って1日歩きに来てくれた。

アースデイ当日の4月22日の朝のニュースで、もしかしたら僕達の徒歩の様子をニュースで流して下さるそうだ。

学生時代に、ベルリンの壁が崩壊したタイミングで、長旅の途上にたまたまベルリンに足を運び、何十年振りかで東西の行き来が再開した激動の数日間をベルリンで過ごしたそうだ。そんな、一生に一度あるかないかの大事な場面にうっかり居合わせてしまう嗅覚が、報道という仕事に生かされているんだろうなと感じた。

その日は会津の入り口、天栄湯でお世話になり、神代さんと一緒にお風呂に入り、神代さんは夕方、タクシーで東京に戻って行かれた。

神代さんは昨日も電話を下さり、旅を続けている意味などを丁寧に質問して下さった。ニュースになるか否かを別にして、ここまできちんと興味を持って調べして下さることが嬉しい。僕の活動を紹介してくれた関根君と、アースデイ事務局の中島さんに感謝。

天栄湯でゆっくりさせて頂いた翌日、ひろえちゃんは東京に帰って行った。2日間ではあったが、ひろえちゃんが来てから、盛り沢山の出来事があった。ひろえちゃんは、学生時代の仲間がやっているカフェのスタッフとして知り合った。沖縄でも何度か逢ったが、その度に色んな事が起こる。

学校が春休みに入り、植樹活動も少なくなっているが、4月1日の三箇所での植樹の他に、先日は全旅連青年部の福島県部長の幕田さんの宿、三春の若松旅館でも3本の桜を植えて、福島県で10本の桜の木を植えさせて頂いた。

今日は日光街道を南下して行く。雪がちらついている。大都会に入る前に自然を満喫しよっと。会津の山、立派です。

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